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2017年8月21日 (月)

ご質問のお答え

皆様よりメールにてご質問をいただきました。
ありがとうございました。

私の講座を受講していただいている皆様には必ずお話している事ですが、最近、お問い合わせが多いので私の見解をお話いたします。

ボンドで作るつまみ細工はどうですか

伝統工芸つまみ細工の定義はのりと羽二重(特に4匁が使われることが多い)を用いてピンセットでつまむとあります。
今は手軽にボンドで作られる方も多いと思います。
そこでボンドの良い点・難しい点を踏まえて考えたいと思います。

良い点
・すぐ乾く
・布が縮みにくい(特に縮緬)等
難しい点
・すぐ乾くので直せない
・羽二重が難しい
・ボンド部分が変色する等
がよく聞くところです。

また、かなり熟練された方は接着部分がボンドとでんぷんのりでは全く違うといいます。
趣味程度・クラフト感覚でという事であれば私は有りだと思います。

実は私もボンドから始めたのでボンドの良いところもでんぷんのりの良いところも知っています。

経験上、途中からボンドからでんぷんのりへの転向はかなり違和感があり、挫折される方も多いいです。
ただ、将来羽二重をという事であれば絶対にでんぷんのりをお勧めいたします。

私の講座では応用講座でボンドを使って作る講座が一つだけあります。
なぜ使うか理由は有るのですが、生徒の皆様はこの時にでんぷんのりの素晴らしさを実感されるようです。

※ここでいうでんぷんのりは、文具店等で販売されているのりではなくつまみ細工用のでんぷんのりをさします。


つまみ方が人によって違いますが?

まずつまみ細工職人でも多少つまみ方が違います。

私は初めての方でも美しく作って頂きたい事と職人と同様に無駄な手間をかけず手際よく美しく作って頂きたいと考えています。
そのためにはどうしたら良いかは年間のべ1200人を指導した経験で工夫しております。

そこで第1手はわかりやすく、正方形の布をピンセットでしっかり指の腹に当て、角を上から下へ下げます。

職人は机に置いた布をピンセットでつまむことで上記(第1手)の作業を省略します。素晴らしい手業です。

特に初心者は上から下、上から下といくと布のズレが少なくわかりやすいと思います。
また、職人のピンセットの扱い方もお伝えしています。
私は職人のつまみ方を知らないままで指導いたしておりません。


最近見た作品で剣つまみ(角つまみ)の山折2つが左右逆になっていますが

私自身はこの点については正直あまり意識致しておりませんでした。(ご指導頂いた通りしていたので)
職人に確認いたしましたところ、当然、剣先を自分に向けて左側に山折2つだということです。
なぜ右に2つの山折があるのか不思議だとおっしゃっていました。

しかしながら左利きの方はよくこのようなことがあります。

私は左利きの生徒さんには必ず、『つまみ細工をよく知っている方は作品を見ると『この作者は自己流か自己流でないか』がわかるといいます。いくら『私は左利き』と言っても作品は一人歩きをしますのでどうなさいますか?』とおききします。ご理解頂いた上で指導します。

左利きが作業に向いていないとかでは決してありませんが、作品はそう見られるという事です。

ですので右利きで山折2つが右にあるのは間違いです。
技法の1つに右に山折2つを作るものもありますが、剣つまみ(角つまみ)は左側に山折2つです。
また、左右を混ぜて作品を作ると美しい作品ができません。
何より指導する者は正しい知識が必要と思います。

のりの厚みは?

まず布を知る事が大事だと思います。
縮緬の様な厚みのある素材は少しのりは厚めにします。そして早めに花台紙に葺いていきます。
羽二重のような薄い物は当然薄くひきます。
また布のサイズや端切りの技法を使うときはのりの厚みを変えると(縮緬のようなものは特に)良いと思います。

職人と作家の違いは?

つまみ細工は職人によっても作業は少しずつ違いますが、長い経験で工夫され改良されて今日に至っているという事だと思います。

職人は売れる作品が良い作品とよく聞きます。
時間・コスト削減で様々な工夫をされています。

また作家は自身の納得いくよう作品に対し時間をかけ素材や資材を選択しているようです。
それぞれの作家さんの個性がここで現れていると思います。

それぞれ素晴らしい作品は見る者に感動を与えます。

基本を理解した上で作品を作る事が伝統工芸の良さに生かされると私は考えています。

職人の手技は素晴らしいです。是非機会がありましたら職人技をご覧下さい。
伝統工芸に指定されるということは職人の努力あってこその事です。
江戸時代からその素晴らしい技法を守り続くてくれた職人に感謝いたしておりますし尊敬致しております。
また、昨今の作家さんの作品も素晴らしく本当に勉強になります。

出来上がればどんな方法でも良いという安易なことではなく、道理を知り創意工夫をして、つまみ細工を楽しみたいと思います。

またご質問があればお答えしていきたいと考えております。
ありがとうございました。

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